カントリードールの顔を描きます。
下書きが正確に出来ていますので、その下書きを丁寧になぞって仕上げます。

カントリードールの制作に必要な道具

1、セラムコートを用意します。

顔と足を塗る絵具や、その他の道具を用意します。
くわしくはドール制作に必要な道具を参考にして下さい。

絵皿、筆、絵具(セラムコート)、他に筆を洗う容器、筆を拭くティッシュペーパーなど。
また、スポイドがあれば、絵具を薄めるときに、微調整が出来ますので便利です。

セラムコートは以下の品番を使用しました。

  • ・・・・・・・・黒色  BLACK (025069)
  • 目のハイライト・・・ANTIQUE WHITE (02001)
  • ・・・SPICE BROUN (02049)にRED IRON OXIDE (02020)を少し足して、赤みを出しました。
  • まゆ毛、まつ毛、口 、足・・・DARK BROWN (02053)

筆は少しいいものを使います。

顔がうまく描けない原因の一つが、単に良くない筆を使っている、という場合があります。

カントリードールの作り方

2、鼻を塗ります。

マスキングテープを貼り、鼻を塗ります。
※マスキングテープを貼った状態は次の3の写真を参考にして下さい。

セラムコートは容器から出す前に必ず、よく振って絵具を混ぜておきます。
(※セラムコートは、溶剤と顔料が分離してることがあります。分離したままのセラムコートでは、うまく塗れません。)

鼻は2~3回塗り重ねて仕上げます。

セラムコートは水で薄められますが、乾くと水に溶けなくなるので重ね塗りが出来るのです。
セラムコートをそのまま使うと塗膜が厚くなりすぎるので、少し水を足して塗ります。
写真の分量でスポイドで2滴水を混ぜました。

カントリードールの作り方

3、一回目を塗ります。

一回目を塗ります。
筆は中くらいの太さの筆を使います。

3回で仕上げるのには理由があります。
布はセラムコートが塗りにくいため、2~3回に分けて塗ることにしています。
1回目は、布の毛羽立ちを、セラムコートでおさえるために塗ります。
2回目は、塗りむらをとるために塗ります。
セラムコートの塗膜が出来ているので、塗りやすくなっています。
3回目は、塗りむら塗りむらが残っているときに塗ります。

ドライヤーの温風を2~30cm離してあてると乾燥が早くなります。

ボディは服で隠れますので、ここで試し書きをしてから塗ります(このページの、13の写真を参照)。

カントリードールの作り方

4、気楽に塗れます。

マスキングテープを貼っているため、はみ出しを気にせず、楽に塗ることが出来ます。

カントリードールの作り方

5、2回目を塗ります。

布の毛羽立ちが、1回目の塗膜で押さえられているので、塗りやすくなっています。

カントリードールの作り方

6、マスクを慎重にはがします。

セラムコートが乾いたら、マスキングテープをはがします。

カントリードールの作り方

7、修正は後で出来ます。

少しセラムコート入り込んでいます。

布にマスキングテープを使う場合、このようにセラムコートが入り込むことがありますが、このくらいでした、後から修正が出来ます。

修正は、さらに完全にセラムコートが乾いてからしますので、このまま作業を続けます。

カントリードールの作り方

8、細い線はよい筆を使います。

まつ毛と眉を細い筆で描いていきます。
色は333333です。

筆は少しよいものでないと、描きづらいです。

顔がうまく描けない原因の一つは、筆がよくない場合があります。
セラムコートはねばりがありますので、筆は腰があり、穂先のそろうものでないと細い線は引けないのです。

一度で仕上げようとせず、細い線を重ねるようにして仕上げます。

カントリードールの作り方

9、まつ毛、眉、口を塗りました。

口も、細い線を何回も塗り重ねて描いています。

一息で線を引いているのではありません。
この方が失敗が少ないです。

カントリードールの作り方

10、目を黒で塗ります。

目も同じように、少し水で薄めたものを、3回塗り重ねて仕上げます。

最初に円の輪郭取り、中を塗りつぶします。

細い筆で少しずつ、輪郭をなぞって塗りました。

カントリードールの作り方

11、目にハイライトを入れます。

塗った目が乾いたら、目にハイライトをアンティークホワイトで入れます。

純白でなくアンティークホワイトを使います。

つまようじの先をカッターなどで、3mmほど切りおとしたものを使います。
アンティークホワイトをつまようじの先に付け、型紙を参考にして、黒目にセラムコートをおくようにつけます。

セラムコートは水で薄めず、そのまま使います。ハイライトは一回の塗りで仕上げます。

カントリードールの作り方

12、顔が完成しました。

ハイライトが入るとドールが生き生きとしてきます。

ハイライトのアンティークホワイトは、セラムコートが厚めになっていますので完全に乾くのを待って、次の作業をします。

カントリードールの作り方

13、ボディで試し書きをします。

ボディは服で隠れますので、絵具の濃さや、筆の滑りの調整に使います。

カントリードールの作り方

14、足もマスキングテープを使います。

足の境目に、マスキングテープを貼ります。

完成後はドロワースで見えなくなりますが、ドロワースをめくると見えますので、きれいに仕上げます。

カントリードールの作り方

15、足は平筆で3回塗りました。

少し大きめの平筆を使って塗ります。

3回重ね塗りしました。
乾燥したら、マスキングテープをはがしておきます。

カントリードールの作り方

16、はみ出た部分の修正

鼻を塗った時、少しセラムコートがはみ出ましたので修正します。

目打ちで、はみ出セラムコートを慎重に、カリカリとかきとります。

セラムコートは乾燥すると固くなるため、このくらいのはみ出しなら、かきとることが出来るのです。

ただし、乾燥しきっていないときにやると、セラムコートを逆に布の繊維の中にしみこませてしまうので、完全に乾燥させた後で修正します。
(最低でも2時間乾燥させます)

カントリードールの作り方

17、きれいに修正が出来ました。

はみ出たセラムコートが修正出来ました。

すぐに修正せずに、完全乾燥してから修正すれば、きれいに修正出来ます。

カントリードールの作り方

18、練り消しは生地を傷めません。

下書きの線を消して、顔の塗る部分は完成です。

頬は服や髪を付けた後、一番最後に頬紅で仕上げます。

下書きの線は、チャコペン専用の消しゴムや鉛筆用の消しゴムより、絵画用の練り消しゴムが一番きれいに生地を傷めずに消せます。

100円ショップにも、練り消しは売っています。
その名の通り、手で練りながら使うけしゴミです。